お元気ですか、今、どうされていますか。
阪神淡路大震災から10年が経とうとしています。
私たちは、当時「何か手伝える事はないか」と、東京から被災地に駆けつけたものです。
後になって「ボランティア」と呼ばれました。

当時20歳前後の私たちは、社会経験も乏しく「手伝う」どころか、かえってご迷惑をかけた事もありました。初めての土地、慣れない「神戸弁」いろいろ失敗もして、怒られたことも、今では、いい思い出です。けれども、復興を目指す地域のなかで、ともに生活しながらやった救援活動、あの経験そのものが、私たちにとって今では大切な財産です。

10年がたち、私たちも少しだけ成長しました。結婚し家庭を持った者も多くいます。仕事を続ける苦労も、少しわかってきました。子どもが生まれた者もいます、「命」の大切さ、はかなさが身にしみます。あの時、みなさまが失ったものの大きさを、10年の間に少しずつ理解してきたような気がします。

当時は、毎日が必死でした。本当に必要なことが出来たのか、今でもわかりません。ですが、今、10年前を振り返って、東京からやってきた何も知らない若者が、みなさまの元気づけに、少しでも役に立っていたのであれば、何よりです。

「おばちゃん」「おっちゃん」たちには、本当にお世話になりました。
一緒に遊んだ「ちびっ子」たち、たのしかったね、本当に。
お好みも、そばめしも、すごくおいしかった。
本当にありがとうございました。

また、お会いできる機会があることを願っております。
そして、何よりもお元気で。


震災ボランティア一同

 
 

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